※この漫画は「真面目なバナナちゃんの波乱日記~ココナッツちゃん編①~」の続きとなります。
まだそちらを見ていない方は、前回の漫画を読むことをオススメします。

~前回のあらすじ~
人見知りな性格が災いして、人の輪に上手く溶け込めず、孤立してしまう少女「松林ココナッツちゃん」は、通っている塾でノートを無くしてしまいます。
困っている彼女の元に優しく手を差し伸べてくれたのは、塾の人気者「ホオズキさん」、誰にでも分け隔てなく優しい彼女に、ココナッツちゃんはホオズキさんにどんどん心酔していきます。
しかし……その心酔っぷりは何処かおかしくて……。
それでは始まります。





「私達はずっと一緒だよ!ご飯を食べるのもトイレに行くのも帰るのも一緒だからね!」
「その言葉が重荷になる人もいるんです。」
ココナッツちゃんの異常なまでの執着心が、とうとうホオズキさんを追い詰めてしまいました。
毎日夜中まで続く連絡の嵐や、塾での束縛、更には傍から離れることも許されない、ここまでされたら、そりゃあ我慢の限界も来てしまうというものですよね……。
ココナッツちゃんが言っている「半径3mから離れないでね」というセリフは、過去にSHIRURUが学生時代に言われた言葉と全く一緒のセリフなんです。
キャラ制作秘話になるのですが、ココナッツちゃんは、嘗て友人達を「束縛」という名の鎖で縛り付けていた人をモデルとして作っております。
その人も、気に入った相手への執着心が異常に強くて、友人を手元に置いておく為だったら、邪魔になると判断した相手の悪口を吹き込んだり、「私の事、あなたも裏切るんだ?」と、半分脅迫にも似たような脅しをかける、そんな人でした。
「子どもの世界」という名の、小さなコミュニティの中で生きていく上で、孤立とか孤独ってとても怖いものなんですよね。
その小さな世界から弾き出されたら、仲間外れが起きて、誰からも相手にされなくなる……お昼ご飯も孤独に食べないといけなくなる……?帰り道も一人虚しく帰らないといけないの……?そんなの無理だ!
そして、「繋がり」という藁に縋り着いてしまい、相手の脅迫や我が儘を何でも聞いてしまう、たとえそれがどんな無茶振りであっても言われるがままに従ってしまう……だってそうしないと仲間外れにされるから……。
そんな苦悩を味わった学生生活を送って来た人は多いのではないでしょうか?
孤立するのが怖い、見放されるのが怖い、そう思う気持ちは誰にでもあると思います。
その恐怖の感情は抱いていても問題ないと私は思っています、ですが、その恐怖で相手を追い詰めて縛り付けるのは違うという事を伝えたいんです。
「何処にも行かないで!」「ずっと傍にいて!」このセリフって何処かで聞いた事ありませんか?
子を持つ親御さんならピンと来るかもしれません、そうです。
離れていくお父さんやお母さんを必死に呼び止める、お子さんの言葉と似ているんですね。
小さな子というのは、信頼出来る相手や気に入ったおもちゃに「取られたくない!」という独占と執着の気持ちがとても大きく、それが手元から離れたり、姿が見えなくなったりすると、「なくなっちゃった!なんで!?どこにもいかないようにしてたのに!どうして!?」と、執着の感情が爆発してしまう、これが離れていく=恐怖・孤独・不安に結びついてしまうのではないかと思うのです。
小中学生の年齢だと、まだ執着と独占の気持ちが大きい子が多く、「私から離れないで!あの子と仲良くしないで!」そう言ってしまった、少なからずこの経験をしたことがある人は、多いのではないでしょうか?
月を重ねると、人とのぶつかり合いの中から学び、気分的にも落ち着きが始まり、これだけは絶対に譲れないと思っていたものが別にいいかな、と思えるようになったり、大勢でいるのも嫌いじゃないけど、一人の方が落ち着くな……と、自ら孤立を選ぶようになったりするなど、「どうしてあんなに執着してたのかな?」と、不思議に思うほど精神が大人しくなる人が殆どです。
学生時代に友達に縋り着き、コミュニティの繋がりやグループに執着したり、気に入らない相手を排除しようといじめに走ってしまう子達は、まだ精神的に大人になれていない状態だと思うのです。
逆にぶつかり過ぎても精神が削れて、大人になるを通り越し、自暴自棄になってしまう場合もありますが……。
ココナッツちゃんはまだ大人になりきれていない状態ということですね……ここから先、彼女はこの事件を切っ掛けに学んでいくのか、それとも……?
次回でココナッツちゃん編の〆となりますので、また近いうちに上げさせていただきます。
本日もここまでの閲覧、誠にありがとうございました。
次回の真面目なバナナちゃん日記でお会いしましょう。

コメント