どこか生きづらい少女たちの日常・・・ 真面目なバナナちゃんの日記

脳科学は人格を変えられるか? ~不安症の原因と対処法を科学的に知りたい方におススメ~

ヤキッチ&くリッチ
どっち?!?
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著者:エレーヌ・フォックス先生 翻訳:森内薫先生

MINO

MINOの読書感想文です

「自分が嫌い」という自己否定に苦しむ日々を送り、「自分を変えたい」「別の自分になれるだろうか」という悩みというか煩悩を抱えて生きております。

そんな私を引き付けたのがこちらのタイトル。
「脳科学は人格を変えられるのか?」
最後に付いているクエスチョンマークが何とも心を揺さぶります。
「どっち?!?」ということで手に取りました。

MINO

どっち!?

内容をざっと挙げていくと
・遺伝的側面、環境的側面からのアプローチ、および考察
・楽観脳と悲観脳、それぞれのメリットとデメリット
・真の楽観(人生に利益をもたらす楽観)とは何か
・悲観脳の困った点
・不安症の心の動き

などなど、そして
・不安への対処方法
が述べられています。

様々な分野の科学的アプローチを紹介しながら、その実験結果に基づいて説明しています。
その分、非常に説得力があります。

私が参考にした点を上げていきます。

MINO

私の個人的な解釈です
ご了承を。。。

MINO

まず、一つ目は

◇「その人の核にある信念に合致しないものごとは、目の前にあっても認識されないのだ」(本文より抜粋)
人間は自分の見ようと思ったものしか見えない、聞こうと思ったものしか聞こえない、認識しようと思ったものしか認識しないということ。
しかも残念なことに、この事実を意識することがありません。

私たちは、ネガティブなこともポジティブなことも見聞きしているのですが、心配性の人はネガティブな出来事に注意が引き寄せられていくらしいです。
結果、「世の中は不安なことだらけ」「自分の周りでは不幸なことばかりが起こる」というように見えてしまうと。

言われてみると、確かにそうかもしれません。
思い出す記憶もネガティブなことばかりですし。
そのネガティブなことも、私自身の思い込みが多分に混ざっているのかもと思います。

他の本でも、同じようなこと見たことがあるので、以下のようなことは意識して生活しています。
・外を歩くときにはポジティブな景色(綺麗な花、面白い建物)を意識的に探す
 (過去記事参考⇒リンク
・ネットニュースは暗い事件ではなく、明るい話題を見つけて開く
・テレビはニュース番組を見る時間は少なくして、自然のドキュメンタリーなどを見る

と言った具合です。
これが、けっこう効果があると感じています。

MINO

参考にした点
二つ目

◇「楽観的な思考と、行動を志向する性質が結びついてこそ、楽観はさまざまな利益をもたらす」(本文より抜粋)
本気で強く願えば現実になるというような自己啓発本がありますが、願うだけではダメということ。
私も、この手の自己啓発本にハマったことがあり、本を常に手元において頑張って思い続けたことがあります。

結果は...その気になるのは一時のもので変化はなく、すぐに元に戻りました。
いつしか、自然と読まなくなりました...まあ冷静に考えれば、思うだけで人生が変わるようなことはないのですが...

ちなみに、それらの本が間違っているとか、まやかしだとは思っているわけではありません。
私は、思うだけで行動をする力が弱かったですから。
足りないものがあったということです。
それが「思考+行動」のなかでの「行動」ですね。

思考+行動を表す成功事例として、発明家エジソンやチャーチル首相、アマゾンのベゾス氏などが挙げられています。
「すごくかっこいい〰」とは思いますが、さすがに自分がそうなれそうには思えません。

ただ、自己啓発本を読むだけで何も行動しないと意味がないということは思い知りました。
当たり前のようでいて、意識できていない部分です。

上記の方々のようには無理ですが、思考+行動は心掛けています。
自己啓発本の内容を生かすも殺すも自分次第ということですね。
やはり、人生、簡単ではない...

MINO

さらに、参考になった点
三つ目

◇「物事を楽観的に考えるのは悲観的に考えるよりずっとむずかしいのだ」(本文より抜粋)
これだけでは分からないと思いますが、何が言いたいのかというと、人間が悲観的に考えてしまうのは扁桃体という原始脳の機能なので当然だということです。

この扁桃体の機能が作動しないと、危険や恐怖が迫ったときに避けれなくなってしまう。
つまりはケガをしたり、最悪で死んでしまうというリスクが高まってしまいます。
悲観的に考えるのは、人間という種が生き残るためには不可欠な要素ということですね。

つまりは
「不安や恐怖を感じるのは人として当然」
ということで、不安を感じたときは
「私の扁桃体、優秀だぞ~」
ということ...

知識として心得ておくだけで、自分に言い聞かせることができます。
「こんなに怖がりな自分はダメだな~」
「こんなに怖がりなのは、人として優秀だからだな~」
と。

MINO

解釈って大事ね

MINO

もう一つ、参考になった点
四つ目!

◇「この遺伝子(SS型)の発現量が低い人はたしかに逆境にいちばん弱くはあるが、そのいっぽうで、幸福につながるようなポジティブな環境に置かれれば、そこから一番大きな利益を受け取ることが多いのだ。」(本文より抜粋)
この本で最も示唆を受けた部分です。
これも「何のこと?」という話なので説明します。

不安に関わる遺伝子には3種類ある。
・SS型
・SL型
・LL型
(さらに、細かく分類されますが、詳しくは本書をご覧ください)

このなかで、SS型がストレスに弱いようだということが分かったと...
しかし、この「ストレスに弱い」という表現は実は正しくなく、「環境の影響を一番受けやすい遺伝子だ」ということなんですね。

ちょっとややこしい書き方になりましたが、SS型の遺伝子は
・ネガティブな環境に置かれるとネガティブになる
という反面
・ポジティブな環境に置かれるとポジティブになる
ということで、環境によって大きく変わるということです。
つまりは、「感受性が高い」ということ。

衝撃です。
もしかしたら私は、「怖がり」というのではなく「怖がりになる環境で育った人」かもしれないと。
もちろん、私がSS型遺伝子であるというのは調べていないですが、恐らく...

不安症に悩むあなたも、感受性が高い人なのかもしれません。
確かに、不安型の人は感受性に優れているというイメージがあります。
相方のSHIRURUも独特なので。
(私もたいがいですけど(汗))

MINO

だけどつらいね。。。
さて。。。

そして大事な部分...この本の後半では、過度な不安症をどうやって改善していけば良いのか、また改善する可能性はあるのかについて述べられています。

まず
・起こった出来事をどのように解釈するのか
・物事にどんなラベルを張るのか

という話で、認知行動療法に通じる部分があるなと思いながら読んでいました。

もう一つ大事な部分
・人生のコントロール感覚を持つこと
これは、他の書籍でも何度か読んだのですが、「出来事を自分でコントロールできている」という感覚を持つことが幸福度のアップにつながります。

「自分ではどうしようもない」という感覚に囚われると、人生が不幸になります。
コントロール力アップの方法も述べられているので、ぜひご覧いただければと思います。

その他、いくつかの対処法が書いているのですが、やはりメジャーな手法が多いなという印象です。
ただ、それらメジャーな手法を試す意味を知るというのは、とても大事なことです。
意味が分からずやっていても、効果は半減ですから。
そういった意味で、本書は実験の詳細もふまえて科学の裏付けで語られているので、説得力があり自信をもって取り組むことができます。

MINO

全体を通しての感想は。。。

読むのが難解な部分もありますが、専門書のようなものではなく噛み砕かれて書かれています。
人生に行き詰っている方々にとって何らかのヒントが拾えるかと思います。
私は特に前半の研究結果や考察がとても目新しく参考になりました。

MINO

最初の「どっち?!?」
の答えは。。。

私は、「自分を変える」というよりかは「自分の特性を良い方向にむけるようにしよう」という気持ちになりました。
そういった意味では読み始めの期待は、良い意味で裏切られたことになります。

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