こんにちは、管理人のSHIRURUです。
皆さんは4月2日から8日までの期間は、『世界自閉症啓発デー』という期間がある事を知っていますか?
これは国連が制定しているもので、自閉症を初めとする発達障がい等についての理解を、より深める事を目的とした期間となっております。
『障がい』という文字を見ると、マイナスなイメージを抱かれる事が多いですが、決して100%悪い!というわけではありません。
ざっくりと言ってしまうと、「個性が尖っているだけ」なんですよね。
今回は真面目なバナナちゃん日記の出張版としまして、私SHIRURUが、『自閉症とは何か?』を、出来る限りお伝え出来ればと思っています。
私自身、自閉症ということが大人になった今解り、現在もその特性と向き合っている所なのですが、私が難しいと感じている題材を紹介しようと思います。
私が最も難しいと感じているのは『会話』です。
会話が難しいとは?
『会話が難しい』とはどういう事か?と、言われますと……上手く説明出来るか不安なのですが、興味を持つ部分がズレているせいなのか、会話がスムーズに成り立たない事が多々あるんですよね。
その特徴について幾つか例を上げていきます。
- ①主語の省かれた曖昧な会話が解らない。
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会話をする時々って、互いが思い浮かべているものが一致していると、ツーカーで通じる所があると思うんですよ。
その思い浮かべている事が、何処かズレているため、「この子何言ってんの?」と、煙たがれる事があります。
リンゴちゃんとバナナちゃんが、SHIRURUを混ぜて「体育の授業」について話しているとします。
リンゴちゃん「体育の時間なら縄跳び一番好き!」
バナナちゃん「私はダンスの時間が好きだな。」
リンゴちゃん「SHIRURUちゃんはどの時間が好き?」
そう問いかけられると、SHIRURUは「どの時間って何?」となってしまうんです。
体育の時間・好きな授業の会話の中の「体育」というワードが欠けるだけで、私の頭の中では「時間?時間って何?何の事を指してるの?」と、混乱してしてしまい、会話に取り残されたり、的外れな事を答えてしまって、会話が成り立たなくなってしまうんです。
そんなことがあるの?と、思われそうですが、本当にあるんです……。
これで相手をイライラさせてしまい、「この子全然話聞いてないじゃん。」と、呆れられてしまう事がしょっちゅうあるのです。
- ②好きな話題について止まらなくなってしまう。
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自閉症の特徴の一つに「好きなものに対しての集中力・熱意が凄い」というものがあります。
私の場合だと、動物や生物の話題や豆知識が好きで、一度話し始めると止まらなくなってしまう事も……。
バナナちゃんが話の話題に「犬」を出して来るとします、そうするとSHIRURUはずーっと犬についての話をしてしまうのです。
バナナちゃん「この前、道でワンちゃんを見かけたの。」
私「ワンちゃんって何のワンちゃん?」
バナナちゃん「プードルちゃんだったよ。」
私「プードルと言えば小さいトイプードルが有名だけど、本当のプードルはスタンダードプードルっていう大型のタイプが元となっていて、そこから品種改良を重ねられて、現在皆に親しまれるようになった小さいトイプードルが生まれたんだよ。」
バナナちゃん「そうなんだ、知らなかったよ。」
私「他にもプードルは様々なカラーバリエーションがあるのも人気な理由だよね、頭も良いからサーカスによく出演していたり、フレンドリーで人懐っこい性格だから初心者向けのワンちゃんで人気も高いけど、シングルコートっていう毛皮が一枚構造となっているタイプだから寒さに弱い所に気をつけてあげる必要があるの、毛皮の種類にはシングルコートとダブルコートっていうタイプがあるんだよね、ダブルコートのワンちゃんは毛の生え変わりの季節がすっごく大変なんだよ、中でも柴犬の抜け毛の量はとてもすごくて、あ、柴犬と言えば(割愛)」
バナナちゃん(これ、いつまで続くの!?)
と、言うように、一度話し始めると止まらないんです。
好きな事に対しては兎に角話したくて堪らないんですよ、それも相手の顔色や興味のなさそうにしているのに、一切気付くことなく……。
「犬」「猫」「動物」の話題が出るだけで、そのワードに食いついて、ペラペラと口が止まりません。
最初は付き合っていた相手も「この子と話してると疲れるんだよな……。」と、徐々に私と話すのを避けるように……。
会話についていけないのも辛いですが、会話を避けられるのも辛いんですよね……。
- ③興味のない話が頭に入って来ない。
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好きな事への情熱は恐ろしいくらい熱いのですが、逆を言うと、興味のない話題は頭に入ってきてくれません。
好きな話題、興味ない話題に対しての食いつきが極端過ぎるのも、私が悩んでいる特徴です。
リンゴちゃんが、好きなアイドルの話をしているけど、SHIRURUはアイドルに全く興味がありません。
リンゴちゃん「私ね、アイドルの○○ちゃんが好きなの♡」
私「ん。」
リンゴちゃん「○○ちゃんの笑顔やファンサービスを見ているだけで、テレビ越しでもキュンキュンしちゃうの♡」
私「……。」
リンゴちゃん「そういえばSHIRURUちゃんは、○○ちゃんって知ってる?☆☆プロダクションに所属してるの。」
私「えっ!?えっと……えっと……。」
リンゴちゃん「ねえ?私の話聞いてた?」
私「……ごめん、別のこと考えてた……。」
興味の向かない事を聞いている間、何か空中を漂っているような感じなんですよね。
全然ついていけない、というよりもついていく熱意が湧かなくて、自分の世界に入ってしまうような……。
そのうち相槌を打つのも忘れて、思考の波をフワフワ~っと……話をしている相手にとても失礼だというのは解っているんです。
解っているのに、思考が飛んでいっちゃうんです……。
話をしている相手からすれば「あの子全然聞いてないじゃん!」と、話してて腹立つ相手になってしまうこれ……まさに悪循環です。
……以上が、私の悩んでいる『会話』の難しい所なんですよね。
かつて学生時代にアルバイトで働いていた時も、この会話能力がズレていたせいで、鬱陶しく思われる事が多かったです。
そこから「あいつムカつくんだけど。」「あんな子無視しよ。」と、仲間外れにされてしまう事もありました。
直そうと試みるも、これがなかなか至難の業で……。
例②と例③の解決策にはまだ辿り着けていませんが、例①についての対策は個人的に辿り着きました。
それは「言葉を省かれると解らない。」と、事前に伝える事ですね。
正直な所、会話の主語を省かれて解らなくなることって、殆どの人がそうだと思うんですよ。
その省かれた主語に「あ!これの事?」と、勘が働くか、「えっと、ワードってこれもあるし、このワードもあるし……どれだ?」と、答えが出てこないかの違いだと思うんです。
やっぱりこれも特性というか、個性の違いと言いますか、事前に「私は省略された会話が苦手だ」と事前に知ってもらうことで、「あの子に伝える時は、一から丁寧に……」と、会話方法を対策してくれる人が現れてくれたり、「そんなの面倒くさい!」と、離れてしまう人も現れたり……。
「苦手だけど無理して相手に合わせる必要はない」のです。
極論になってしまうかもしれませんが、これが一番伝えたい事なんです。
……さて、私が週間で連載している『真面目なバナナちゃん日記』にも、自閉症の私をモデルとした女の子が出ております。
名前は「高坂(こうさか)ヒカリちゃん」、転校してきたものの、馴染めず孤立しかけた所を、理解ある先生との出会いで少しづつ前に進み始める事が出来た女の子です。
そんな彼女の日時の小話を最後に載せて、この記事を締めくくりたいと思います。
ここまでの閲覧、誠にありがとうございました。
それでは、最後は漫画で〆ましょう!
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