どこか生きづらい少女たちの日常・・・ 真面目なバナナちゃんの日記

真面目なバナナちゃんの番外編日記〜リンゴちゃん編〜

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次のお話は

「自分がもし嫌なことをされたらどう思う?傷つくようなことをされたらどう思う?言葉ではいくらでも言えるけど、それは実際に経験した人にしか解らないもの。」

「暗く悲しい世界で生きてきた人の痛みは、同じ経験をした人にしか解らない、だから「そんな酷い世界あるわけないじゃない!見て!世界はこんなにも幸せな色に染まっているのよ!」という言葉はお角違い。」

お久しぶりです、管理人のSHIRURUです。
今回の「真面目なバナナちゃん日記」は、リンゴちゃんの番外編となります。
彼女はどのように育って、今の性格になったのか、その一部を描きました。

幼少期時代のリンゴちゃんは、兎に角わがままな女の子でした。
双子の妹である「ももちゃん」のぬいぐるみや、おやつ、おもちゃを平気で取っちゃうような女の子。
嫌がるももちゃんに対しても、我が儘を突き通すような言動ばかり……。
そんな彼女の口癖はいつもこれ……

「いいじゃない!私が欲しいって言ってるんだからちょーだい!」

そんな彼女が自分の行動を改め始めたきっかけは、「自分が同じことをされる」というものでした。
リンゴちゃんのお母さんは、リンゴちゃんの宝物のネックレスを、「これ欲しい~」と、取っちゃいます。
大切なネックレスを母に取られて、憤慨するリンゴちゃんに対して……

「お母さん、リンゴちゃんのネックレスが欲しいの、私が欲しいって言ってるんだからいいじゃない。」

ももちゃんから大切なものを取り上げてきたリンゴちゃんと、同じことを言います。
そしてリンゴちゃんに、「私は今、ももを傷つけたリンゴと同じことをしているのよ」と、諭します。


自分が同じことをされて、相手がどんな気持ちになっていたのか、大事なことに気付いたリンゴちゃんは、ももちゃんから取り上げたぬいぐるみを返してくれました。
そして、素直に謝るリンゴちゃんを褒めるのと同時に、

「でもね、謝ったからといって、今までリンゴがももを傷つけてきたことは、なかったことにはならないの。
ももの中でその傷はずっと残り続けるんだよ。」

そう厳しく言います。

リンゴちゃんのお母さんはすごいです。
自分が嫌なことをされたら、どんな気持ちになるかを本人に経験させて、相手を傷つけたという時間は謝ればなかったことになるものではない、という優しい諭し方ながらも、とても厳しいことを教えてくれました。
被害者が許せば加害者も許される、そうはなって欲しくなかったので、ももちゃんがリンゴちゃんを許すシーンは作りませんでした。


罪悪感に飲まれるリンゴちゃんに「相手を傷つけてきた時間は消えないけど、その傷の時間を増やさないように強く生きなさい。」そう励ましてくれました。
娘を叱ったままで放置しない、これからどうすれば良いかを教えてくれる、リンゴちゃんのお母さんが羨ましい限りです。

でも、リンゴちゃんも偉いです。
幼少期に嫌なことをされたらどんな気持ちになるか、という痛みを理解して、相手を傷つける時間を極力作らないことを頑張っているのです。
相手を傷つける痛みに、ずっと気付かずに大人になってしまった人よりもずっと偉いです。


人の痛みに過敏な人は、確かに疲れてしまうことが多いかもしれません、ですが、その感性はとても大切なものだから、大事にしてあげてくださいね。

「悪いことをしても謝れば全て許される(笑)」と、勘違いして、悪いことをしても「あ、ごめんなさ~い(笑)」なんて、謝罪の言葉を軽率に使う人がいたりします。
この漫画では、サクラちゃんがまさにその「謝れば何でも許される(笑)」と、考えている子なんです。


サクラちゃんが歪んだ性格の話や、ココナッツちゃんの依存症のような性格の話も、描いていきたいと思っています。


かなり長くなってしまいましたが、閲覧の程、ありがとうございました。
また次回のブログでもお会いしましょう。

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